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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究では,分子線エピタキシ(Molecular Beam Epitaxy;MBE)による平面創成について,シリコン(Si)基板上にSiをホモ・エピタキシャル成長させる実験を行い,その創成メカニズムを明らかにしている.ここでは,基板温度は一定で,分子線入射量を変えた実験を行い,創成面性状を調べた.実験条件は基板温度を600℃および800℃で一定とし,分子線入射量を成膜厚さに換算して0.005,0.01,0.02nm/sと変化させて実験を行った.いずれの場合も成膜厚さが約35nmとなるように成膜時間を設定した. RHEEDによる観察から,本実験の条件内では結晶性に分子線入射量は影響しなかった. 原子間力顕微鏡による表面幾何形状の観察から,基板温度600℃ではもとの基板の平坦度と同程度か改善されているが,分子線入射量による違いは見られなかった.基板温度800℃ではもとの基板には見られなかったステップ状の創成面が観察され,入射量の増加につれてステップの段差の大きさに変動はないが,ステップの間隔が減少していった.また,このステップの水平部は,600℃での創成面よりも良好な平坦度をもっていた. 本研究の結果,基板温度と分子線入射量は各々創成面性状を変化させるが,独立変数ではなく,平坦で結晶性に優れた創成面を得るには,基板温度と入射量の両方を適切に選択する必要があり,本研究の条件では,基板温度600℃,入射量0.005nm/sが最適値であることがわかった.
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