対話文理解のための解析手法と認知意味論的モデルの研究
Project/Area Number |
07221214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石崎 俊 慶応義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00245614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 むつみ 慶応義塾大学, 環境情報学部, 助手 (60255601)
田中 茂範 慶応義塾大学, 環境情報学部, 助教授 (50171757)
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Project Period (FY) |
1993 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | チャンキング / 認知意味論 / 動詞と名詞の意味の相互作用 / メタファーの自動解析 / 連想実験 / 概念辞書 / ニューロコンピューティング / 辻妻合わせ |
Research Abstract |
本研究では、日常言語の意味を捉える理論として、今年度は、「意味づけ論」を展開することに、力点を置いた。「コトバ」が「情況」において、主体によって意味づけられるという立場から、記憶の関連配置を形成する機制として、「呼び起こし」と「引き込み合い」を導入し、それらの機制に方向を与えるのが、情況との「辻つま合わせ」であるとみなす。これらの道具立ての元に、会話は「文の連鎖」ではなく、「断片の連鎖」であると考えて、これらの断片のチャンキングが、会話の意味を捉える上で重要な役割を担うことを示す。 次ぎに、本研究では、動詞の多義語のメカニズムを定量的にモデル化し、動詞と、その目的語となる名詞の意味的な相互作用を認知心理学的な実験を行って、明らかにしていった。具体的には、英語のbreakに関する日本語の12個の動詞と、目的語として、80個の幅広い分野の具体名詞を選び、それらの組み合わせに対する受容性を実験によって調べた。その結果、80個の具体名詞を意味分類するためのいくつかの重要なコンポネントを同定した。 さらに、柔軟な意味解析機構を持ったモデルの構築を目標のひとつとし、それに適したメタファの意味解析法や、概念辞書が持つべきの構造と機能、情報検索法に関して研究を進めた。メタファの解析では「AはBだ」型の隠喩を対象として、自動的に解析するための手法を開発した。35個の両極型概念対を用いて、SD法の実験を行い、「A」と「B」に対する20人の被験者の判定に基づいて、コネクショニズムを用いた解析システムCOFFSを構築して、有効な効果を得た。 また、刺激として与える概念に対して「上位概念」「下位概念」などを被験者に連想させる連想実験システムをオンラインネットワーク上に構築し、実験結果から得られたデータに基づいて概念辞書を作成し、その上で柔軟な情報検索システムを構築した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)