Project/Area Number |
07222202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山内 茂雄 岩手大学, 人文社会科学部, 講師 (60260410)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | X線 / X線スペクトル / 我々の銀河系 / 高温プラズマガス |
Research Abstract |
銀河系内高温ガスの起源を調べるため、本年度は「あすか」衛星で取得した銀河円盤領域のデータの解析を行い、「ぎんが」衛星では明確にできなかったGalactic Ridge Emission(銀河系内高温ガス)の小さなスケールの構造を調べた。得られたイメージには点源や数分角程度のサイズの強度むらが見られるが、これら点源、強度むらの強度は非常に弱く、Galactic Ridge Emissionの大部分は検出した点源よりも暗い天体(2×10^<33>erg s^<-1>以下)、あるいは一様に拡がった輻射であると結論できる。また、視野ごとの強度のばらつきからもGalactic Ridge Emissionを点源の集合体として説明する場合、一天体あたりの光度は10^<34>erg s^<-1>以下でなければならないことを結論づけた。 これまでの観測結果を用いて、Galactic Ridge Emissionの起源となりうる天体を検討した。「あすか」衛星以前の観測結果からGalactic Ridge Emissionの実体を担う天体は中性子星や白色わい星を含む連星系や主系列星などではなく、比較的小さいサイズの広がりを持つ若い超新星残骸や星形成領域が候補として考えられてきた。しかし、「あすか」衛星により新たに得られた一点源あたりの光度とガスの電離度の制限は通常の若い超新星残骸や星形成領域をも候補から除外することになり、性質の良く調べられた天体の単純な重ね合わせで説明することは難しいということが分かった。 Galactic Ridge Emissionの特徴が明らかになるにつれて、その実体を担う天体はより特殊なものである可能性が高まっている。今後、銀河面サーベイ観測を実行し、高温ガスの特徴が銀河系内の場所によりどのような違いがあるのか、また、高温ガスの実体を担う新種の天体が存在しているのか等を調べていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)