半導体-金属原子界面層の電界放射・イオン顕微鏡による評価
Project/Area Number |
07225222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
奥野 公夫 長崎総合科学大学, 工学部, 助教授 (40103395)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | シリコン / 薄膜 / 超薄膜層 / 単原子層 / 界面 / 電界放射 / 電界イオン顕微鏡 |
Research Abstract |
当研究課題では個々の原子のトンネル物性の立場から、下地金属表面上に真空蒸着されたSi単原子層の吸着構造、電子状態Si-属界面での構造及び界面反応化過程について電界放射・イオン顕微鏡法(FEM-FIM)により原子分解能で調べられた。下地金属(W,Ta,Mo)表面上へのSiの低温蒸着(〜50K)に於いては、Si単原子層は疑似形態の構造を形成し、仕事関数は何れも〜0.3eV増加する。更に、Si蒸着層と下地原子との界面反応がFIMによる電界脱離過程とFEMによる仕事関数の変化から調べられた。Si単原子の疑似形態層は下地W,Mo原子の蒸発電圧(V_0)に対して、脱離電圧V/V_0>0.9で急激な脱離が始まり、V/V_0=0.96-0.98でSi原子の全てが脱離し下地の原子配列構造は現れ、下地Wの原子配列構造は乱れていない。つまり、Siの低温蒸着ではSiと下地原子との界面は反応は認められない。 Si/Wを〜900Kでの加熱の下では、バルクシリサイド構造では無いが多くの明るい輝点を持った、界面反応による1〜2原子層厚と思われる表面シリサイド層形成によるFIM像が観察された。この時の仕事関数はSi低温時の値4.8eVに対して4.6-4.7eVを得た。過熱により形成された表面シリサイド層はV/V_0=0.98-0.99で殆どのSiが脱離し、下地Wの原子配列構造が現れるが、下地との界面反応によって少し乱れてる。しかし、完全な下地の配列構造はWの下地の1〜2原子層の電界蒸発後に現れた。更に、各脱離電圧強度(V/V_0)に対するSi/Wの仕事関数の変化が測定された。これらSi-金属系のよりミクロな電子的情報を探るために電界放射エネルギー分析器(Field Emission Energy spectroscopy)を構築中であるが現在のところ当装置によるデータの収集までには至っていない。
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Report
(1 results)
Research Products
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