Project/Area Number |
07226204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
安達 公道 山形大学, 工学部, 教授 (80222628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 純 特殊法人日本原子力研究所, 主任研究員
阿部 豊 山形大学, 工学部, 助教授 (10241720)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 熱的デトネーションモデル / 蒸気爆発 / トリガリング / 膜沸騰 / 圧力波 / 高温粒子 |
Research Abstract |
蒸気爆発の発生機構として提唱されている熱的デトネーションモデルに基づく蒸気爆発進展過程のシュミレーション解析コードを用いた予備解析結果から、蒸気爆発素過程の移行条件としての膜沸騰崩壊圧力の設定値が蒸気爆発発生の有無に極めて重大な影響を及ぼすことが明らかとなった。そこで、本研究では、蒸気爆発素過程における粗混合状態を模擬した高温固体球表面上に形成させた膜沸騰に圧力波を加えることで膜沸騰崩壊挙動を観察し、膜沸騰崩壊条件に関する基礎的データベースを作成することとした。膜沸騰状態は高周波加熱装置で融点以下に加熱した鋼球を冠水させることで形成させ、衝撃波発生装置から発生する圧力波により膜沸騰を強制的に崩壊させる。鋼球は炭素鋼とステンレス鋼を用い、鋼球の大きさ、圧力波の大きさ、鋼球の初期表面温度をパラメータとして圧力波と鋼球表面温度の過渡変化を測定し、膜沸騰の崩壊挙動を観察した。結果として、鋼球表面温度は圧力波の通過により急激に降下することを確認した。また、圧力波が通過した直後の鋼球表面温度は温度降下の度合いに応じて、膜沸騰が崩壊しなかった実験結果、膜沸騰が崩壊した実験結果、膜沸騰が崩壊した後再発生した実験結果の3つのパターンに分類できることを確認した。本研究で得られた実験結果を初期条件である初期設定衝撃波圧力と初期設定表面温度によるマップ上に整理した結果、各タイプに分類された膜沸騰の崩壊挙動はこのマップ上で明確に領域分けできた。その際、膜沸騰が崩壊しなかった実験結果の領域は粒子径の違いによる影響があまり見られず、膜沸騰が崩壊した実験結果の領域は粒子径が大きいほど狭くなった。以上の実験より、膜沸騰の崩壊挙動の分類を明確にすることが可能となり、本実験条件の範囲においては膜沸騰を崩壊させるのに必要となる圧力が鋼球の初期温度に強く依存することを確認した。
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