蒸気爆発における液体金属塊の分裂と飛散の数値解析法の開発
Project/Area Number |
07226206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 芳明 東京大学, 工学部, 教授 (40011225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 靖 東京大学, 工学部, 助手 (40242010)
越塚 誠一 東京大学, 工学部, 助教授 (80186668)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 蒸気爆発 / 細粒化 / 液体金属 / 数値解析 / 粒子法 / MPS法 / 多相流 / 相変化 |
Research Abstract |
蒸気爆発の素過程として、高温の液体金属塊が分裂・飛散し、低温液との界面面積が急激に増大することによって急速な蒸気発生が生じると考えられている。研究代表者らが開発した粒子法(MPS法)は格子を全く用いない新しい数値解析法で、流体が分裂・飛散する場合にも容易に計算することができる。そこで本研究では、MPS法によって、蒸気爆発の素過程のシミュレーションを試みた。 本年度は、MPS法に関して、新たに以下の計算モデルを開発した。 ・計算アルゴリズムの改良 これまでのアルゴリズムでは2流体の密度比が10程度までが数値安定性の限界であったので、水と液体金属しか同時に扱えず、蒸気相を計算に含めることができなかった。そこで、圧力の計算を2つの部分に分け、重い流体と軽い流体に対してそれぞれ計算することで、密度比が1000以上であっても安定に計算できるようになった。これによって、蒸気相も含めて解析ができるようになった。 ・相変化モデルの開発 水と蒸気の間の相変化を、蒸気粒子の発生・消滅で計算するモデルを開発した。粒子法では粒子数を計算中に変えることは容易であり、粒子法の1つの大きな利点である。 以上の新しい計算モデルをMPS法に加え、蒸気爆発の素過程のシミュレーションを行ない、以下の知見が得られた。 ・水ジェットの潜り込み 本年度は水、蒸気相、液体金属の2種類の流体と、水から蒸気への相変化も考慮して計算を行なったが、Kim‐Corradiniモデルで想定している水ジェットが液体金属に潜り込む現象は見られなかった。 ・フィラメントの上昇 Ciccarelli‐Frostは、X線撮影により、液体金属より複数のフィラメント状の突起が生じることを報告している。そこで、2本の水ジェットが液体金属に衝突する計算を行なった。計算結果にはフィラメントが見られ、蒸気爆発の素過程としてCiccarelli‐Frostモデルが支持される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)