極限的低次元系における励起子のコヒーレンスと光学非線形性
Project/Area Number |
07227217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石原 照也 広島大学, 工学部, 助教授 (60168250)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 量子井戸 / 量子細線 / グレーティング / 縮退4光波混合 / 励起子間相互作用 / 層状ペロブスカイト / 発光 / 低次元 |
Research Abstract |
1.GaAs系量子井戸の反射型4光波混合信号のスペクトル分解 2次元励起子の相互作用を調べるために130fsの光パルスで縮退4光波混合を行い、そのスペクトルをCCD分光装置でスペクトル分解した。正の遅延時間ではheavy holeとlight holeの吸収に対応するエネルギーで強度ピークを持つのに対し、負の遅延時間においてはて遅延時間に応じたシフトを示す。これは励起子間相互作用を反映していると考えられる。今後、強度依存、変更依存などの実験を行い、2次元系の多体相互作用を解明するために役立つと考えられる。 2.量子細線構造をもつ結晶の作製と光学物性の研究 C5H10NH2Pbl3は鉛を中心としたヨウ素八面体がつながった量子細線がピペリジニウムによって隔離されたような量子細線アレー構造をもった結晶である。この化合物を合成し、単結晶の育成を行い、反射・発光スペクトルの測定を行った所、反射のピークは約3.3eVで細線方向に強く偏光しているのに対し、発光は2.1eVにピークをもつ幅0.3eVのブロードなものであることが分かった。これは鉛ヨウ素八面体を構成要素とした2次元、3次元構造をもった化合物が吸収ピークに共鳴した発光をもつことと著しい対照を示しており、格子緩和を引き起こしやすい1次元系の特徴であると考えられる。発光寿命は顕著な温度依存性を示し、13Kで15マイクロ秒、250Kで32ナノ秒であることがわかった。 3.グレーティング構造をもつ発光体の光学的性質 石英基板に電子ビーム露光装置で1ミクロンから0.5ミクロンのピッチでグレーティング構造を刻み、層状ペロブスカイト型化合物をその上から0.1ミクロン程度の厚さでスピンコートして、発光・吸収スペクトルのグレーティングピッチと偏光、入射角度依存性を調べた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)