Project/Area Number |
07228209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
住 斉 筑波大学, 物質工学系, 教授 (10134206)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光異性化反応 / 遷移状態理論 / 非遷移状態理論 / 住・Marcus模型 / 溶媒熱性率 / 摩擦力 / Grote-Hynes理論 / 溶液反応速度表式 |
Research Abstract |
化学反応の速度に関する標準理論は遷移状態理論(TST)である。ところが80年代に入って、種々の溶液反応においては溶媒のゆらぎが遅いためにTSTの基本仮定が成立しないことが明らかになり、非常な注目を集めてきた。これを記述するため二つの異なる理論の流れが生じた。一つはGrote-Hynesの理論(1980年)である。他は住と(1992年度ノ-ベル化学賞受賞者)Marcusの理論(1986年)であり、住は1991年この住・Marcus模型の与える反応速度定数の一般形を明らかにした。実験においては1992年浅野(大分大工)は、圧力により溶媒粘性率を大幅に変え、TSTが成り立つ領域から非TST領域までを覆う光異性化反応の速度定数のデータを提出した。1994年住は浅野と協同して、このデータが住理論の与える光異性化反応速度の一般式を検証することを明らかにした。今年度は、このデータとGrote-Hynes理論との対応を調べた。溶媒中における溶質分子の溶媒和構造は、溶媒の熱ゆらぎにつれてブラウン運動ゆらぎをする。この揺らぎが遅いことがTSTが成立しない原因である。このブラウン運動ゆらぎの動力学は、ゆらぎを励起する乱雑な力とそれを減衰させる摩擦力によって規定されている。Grote-Hynes理論では、摩擦力の相関時間が基本的に重要な役割を演ずる。もしこの理論が適用できるならば、観測データを再現するのに必要な摩擦力の相関時間が観測データ自身から得られることを明らかにした。一方、揺動・散逸定理により摩擦力の相関時間は乱雑力の相関時間に等しい。従ってそれは、理論的に、溶質分子の異性化部分と同程度の波長をもつ溶媒励起のエネルギーの広がりに関係している筈であり、これも他の実験から推定できる。このことを基礎に、Grote-Hynes理論は実験データを記述できず、その適応性には基本的問題点があることを明確にした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)