凝縮相における芳香族ケイ素化合物の光物理・光化学過程
Project/Area Number |
07228210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平塚 浩士 群馬大学, 工学部, 教授 (00016156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥津 哲夫 群馬大学, 工学部, 助手 (20261860)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ベンジルトリメチルシラン / 光分解 / 反応中間体 / 溶媒効果 / シラアントラセン |
Research Abstract |
ベンジルトリメチルシランを液体窒素温度で光分解したところ、3-メチルペンタン中ではトリメチルシリルベンジルラジカルが、メタノール中ではベンジルラジカルが、またsec-塩化ブチル中ではカチオンラジカルが主として生成するという顕著な溶媒効果を見い出した。三重項消光剤を用いた実験および励起レーザー光強度依存性の実験から、トリメチルシリルベンジルラジカルとカチオンラジカルは三重項を経由する二光子過程で、またベンジルラジカルは、分子軌道計算によって与えられるラジカル対の性質をもつ一重項励起状態とアルコールとの反応により、生成することを明らかにした。このようにベンジルトリメチルシランの低温における反応機構を明らかにできたので、この結果を現在英国化学会の雑誌に投稿中である。またベンジルトリメチルシランを室温でナノ秒レーザー光分解したところ、シクロヘキサン中では三重項一三重項吸収のみが観測され、メタノールやエタノール中ではこれに加えて315nmにベンジルラジカルの吸収が観測された。この結果は低温における結果を支持するものであり、同じ反応機構があてはまることが明らかになった。この結果については第70回日本化学会春季年会で発表する予定である。さらにトリエトキシジフェニルメタンのレーザー光分解を研究したところ、トリエトキシ基がフェニル環のオルトの位置に転移したことがわかり、ベンジルトリメチルシランとは異なる反応中間体が生成することを見い出した。またアントラセンの9位にシリル基が置換したケイ素化合物の発光スペクトル,寿命を研究し、Organometallics誌に発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)