Project/Area Number |
07228213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
戸嶋 直樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011010)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 金属コロイド触媒 / 二酸化炭素 / 光還元 / 多電子移動 / メタン / ミセル / リポソーム / 電子移動速度 |
Research Abstract |
1)これまで、ポリ(N-ビニル-2-ピロドリン)(PVP)のような水溶性高分子に保護された白金およびルテニウムコロイドを触媒に用いて、二酸化炭素の可視光誘起多電子還元に成功してきたことを踏まえ、今年度は、更に界面活性剤ミセルやリポソームに包埋させた白金やルテニウムコロイドを調製し、これらを触媒とする可視光誘起多電子還元を検討した。その結果、メタン生成量、水素生成量とも中性のポリエチレングリコールモノラウレート(C_<12>EO)あるいはリポソームを用いたときPVPの場合よりも高活性を示すことが明らかになった。これは、ミセルやリポソームの作る疎水場がメチルビオロゲンカチオンラジカルの金属コロイドへの接近を促進するためと考えられる。 2)NaH^<13>CO_3を炭素源に用いて可視光誘起多電子還元を行うと^<13>CH_4が生成することを確認できた。C_<12>EO-Ruコロイドを用いたとき、^<13>CH_4は65%に達したが、このとき^<12>CH_4が副成していた。この^<12>CH_4は、EDTEの分解で生成した^<12>CO_2に由来すると考えられる。 3)金属コロイドを用いた可視光誘起伝達系で、金属コロイドに金/白金2元金属クラスターを用いると、金自身はもとより白金コロイドよりも高効率で多電子還元が起こった。この反応のダイナミクスを検討したところ、光照射で生成したメチルビオロゲンカチオンラジカルから金属コロイドへの電子伝達速度が、金/白金2元金属コロイドで最大となり、この電子移動速度により、還元生成物である水素の生成速度が規定されていることが明らかとなった。
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