Project/Area Number |
07228219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
市村 國宏 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90232412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 ゆう子 東京工業大学, 資源化学研究所, 教務職員 (30218599)
工藤 一秋 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (80251669)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光異性化反応 / スチルベン / シンナモイル基 / シリル化 / 直線偏光 / ネマチック液晶 / 三重項増感剤 / 液晶配向 |
Research Abstract |
1アゾベンゼンを側鎖に有する高分子の薄膜に直線偏光を照射すると二色性が発現し、この膜を用いてネマチック液晶セルを作製することによって液晶分子が1軸配向することを明らかにしてきた。偏光光化学と液晶配向との相関を明らかにする目的で、スチルベンをシリル化によってシリカ基板表面に結合し、その光異性化挙動を調べた。その結果、溶液中での反応と同様な光幾何異性化および長時間照射によるフェナントレン骨格への閉環反応が起こることが確認された。表面をスチルベンで修飾した基板でネマチック液晶セルを作製してから、偏光紫外線を照射して液晶配向挙動を調べたところ、顕著な波長依存性を示した。光定常状態でトランス体生成が主として起こる波長における照射では、良好な1軸配向が観察されたのに対して、シス体が主生成物となる波長での偏光照射は液晶の1軸配向性をあたえなかった。これは、液晶分子と類似した形状を持つトランス体の光配向が液晶分子の配向制御に関与していることを意味する。 2スチルベンと同様なC=C結合まわりに異性化を起こすシンナモイル基をシリカガラス表面にシリル化によって結合し、同様な手法な手法によって、ガラス表面での光化学反応ならびに液晶配向の光制御能を検討した。ガラス表面での光化学的挙動は溶液中のほとんど同じであった。シンナモイル基で表面修飾したシリカガラス基板で作製した液晶セルに光偏光照射すると、スチルベンの場合と同様に、顕著な波長依存性を示した。シス体が主生成物である波長照射では液晶の1軸配向はまったく見られなかったことから、スチルベンの場合と同様に、棒状のトランス体が配向制御にかかわっていることが明らかである。ついで、三重項増感剤であるベンゾアントラキノンを用いて、偏光照射による増感配向制御を試みたが、まったく1軸配向は観察されなかった。恐らく、三重項エネルギー移動より速やかに、増感分子の熱的なランダム化が起こるためと推定される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)