光導波路法による、固体表面光反応の高感度モニタリング
Project/Area Number |
07228221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
伊藤 公紀 横浜国立大学, 環境科学研究センター, 助教授 (40114376)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光導波路 / チャンネル光導波路 / 薄膜光導波路 / 過渡吸収スペクトル / 色中心 / テ-パ-ベロシティーカプラー / 酸化チタン / ガラス |
Research Abstract |
本研究の課題は、我々が開発した光導波路法の汎用性を高め、特に固体表面・薄膜の光化学反応を高感度に追跡するシステムを作り上げることである。以下に本年度の成果をまとめた。 1.光導波路法の多波長測定への展開 光導波路法では、固体表面や薄膜の高感度光学測定が可能であるが、現在のシステムでは、レーザーによる単波長ないし複数波長の測定に限られる。そこで、チャンネル光導波路などとオプティカルマルチチャンネルアナライザーを組み合わせることによって、薄膜や表面種の時間分解スペクトルを測定するシステムを開発した。このシステムにより、後述するガラスの不安定色中心のスペクトルの時間変化や、色素含有ポリマー薄膜の着色過程を追跡することができた。 2.超高感度光導波路の開発と応用 超高感度の高屈折率薄膜導波路の欠点は、導波光の過剰な表面散乱である。これを解決するために、テ-パ-ペロシティーカプラー構造を導入した。センシング導波層としてTiO_2薄膜(厚さ250Å、屈折率2.3)を用い、垂直方向の測定と比較して光学密度を10^4倍に拡大できた。この導波路では、表面における散乱や吸収が大きく拡大されるので、導波路全体の損失のクラッド屈折率依存性が極めて大きくなる。その結果、屈折率センサーとして用いることもできるという特徴がある。 3.光導波路法による新規現象の発見 光導波路法の感度の高さは、今まで見過ごされてきた現象をあらわにする可能性を持つ。実際、紫外線照射によるガラスの色中心生成は、従来極めて弱いとされ、吸収スペクトル測定に数十時間を要していたが、例えばカリウムイオン置換導波路では、1項で述べた測定システムによれば、わずか数秒で色中心の過渡吸収スペクトル測定された。この色中心は、数十秒の短い寿命を持つ不安定なもおであることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)