Project/Area Number |
07228258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
菊地 公一 北里大学, 理学部, 教授 (10004433)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 電子移動 / 蛍光消灯 / 過渡吸収 / フリーラジカル / 電荷効果 |
Research Abstract |
反応分子のもつ電荷が電子移動蛍光消光機構と分子間電子移動反応をどのように制御しているか解明するため、電子受容性消光剤として2価の正電荷をもつメチルビオロゲンおよびベンジルビオロゲンを、電子供与性蛍光体として芳香族化合物の中性分子を、溶媒としては消光剤メタノールを用いて研究を行った。 まず、蛍光強度を測定することによって蛍光消光の速度定数k_qと消光が起こる距離rを求めた。蛍光消光電子移動の自由エネルギー変化ΔG_fが-0.53eVより正の側でr≒3Å、-0.91eVより負の側でr>6Åであったので、ΔG_f>-0.91eVの領域における蛍光消光は、長距離電子移動に起因する。芳香族中性分子からビオロゲンへ電子移動が起こると、生成したラジカル対はともに正の電荷を持つようになるので、エキシプレックスの形成は期待できない。したがって、ΔG_f>-0.53eVの領域の蛍光消光は、近距離電子移動に起因すると考えられる。 次に、蛍光消光1回当たりのフリーラジカル生成収量Φ_Rを測定した。蛍光消光が長距離電子移動に起因すると考えられるΔG_f>-0.91eVの系について、立矢の式を用いてΦ_Rからラジカル対内逆電子移動反応の速度定数k_bを計算した。k_bとgeminateラジカル対内逆電子移動反応の自由エネルギー変化ΔG_bの関係をMillerらの式を用いて解析を行った。 本研究によって、電子移動速度は反応分子のもつ電荷の影響をほとんど受けないこと、反応分子のもつ電荷の影響はgeminateラジカル対が解離してフリーラジカル対となる過程にのみ現れることが解明された。
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Report
(1 results)
Research Products
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