ランタノイドビスフタロシアニナト錯体の電子状態の電気化学・分光学的研究
Project/Area Number |
07230220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳田 耕一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40016548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 武義 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70194347)
北村 房男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (00224973)
大坂 武男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (80152099)
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Project Period (FY) |
1995 – 1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 希土類錯体 / フタロシアニン錯体 / X線構造解析 / 電子スペクトル / 電気化学速度パラメータ |
Research Abstract |
本研究は、一連のランタノイド金属イオンのビスフタロシアニナト錯体[LnPc2]^zの中心金属をLaからLuまで換えることにより、あるいは錯体の酸化状態(イオン価z)を変えることにより、錯体の電子状態および関連する物性がどのように変化するかを、電気化学及び分光学の観点から明らかにすることを目的として行われ、次の成果を得た。 1.X線構造解析に用いることのできる大きさの[LnPc_2]^-[NBu_4]^+の正方晶系単結晶を、Ln=Nd, Gd, Ho, Luの4種類について、アセトン溶液から析出させることができた。X線構造解析の結果、一連の錯体においてPc環は互いに45°回転しているという従来からの定説とは異なり、二つのPc環の回転の角度は、Lu(45°),Ho(43.2°),Gd(34.5°),Nd(6.2°)であり、中心金属イオン半径の増大とともにPc環の重なりの度合いが増していることが明らかにされた。 2.これら錯体が酸化還元によりその色(電子スペクトル)が変化することは、明らかにされているが、酸または塩基の添加によっても色の変化があり、これが酸塩基反応機構によるためであるという説が提出されていたが、電気化学、電子スペクトル及びESR測定の結果、微量の溶存酸素の関係する酸化・還元反応によるものであることを明らかにした。 3.種々の酸化還元過程における電極反応速度パラメーターをノーマルパルス法及び交流法により決定した。いずれも10^<-2>〜10^<-3>cm/s程度の速度定数をもつことが判った。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)