Project/Area Number |
07230282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小林 修 東京理科大学, 理学部, 助教授 (50195781)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ランタノイドトリフラート / スカンジウムトリフラート / イミン / イミノアルドール反応 / イミノディールスアルダー反応 / マンニヒ反応 / β-アミノエステル / β-アミノケトン |
Research Abstract |
1.イミン類と求核剤あるいは求電子剤との反応は、種々の含窒素化合物合成における有効な手法を提供する。触媒量のランタノイドトリフラートの存在下、イミンにシリルエノールエーテルを作用させると、対応する付加体が高収率をもって得られることを見い出した。イミン類は一般に加水分解しやすく、また、熱的に不安定なものも多い。通常アルデヒドと一級アミンから脱水をともなって調製されるが、合成的な見地からは不安定なイミンを単離せずにアルデヒドとアミンから反応系内で調製し、引き続き求核剤あるいは求電子剤と速やかに反応させる方法が望ましいと考えられる。しかしながら、ルイス酸を活性化剤として用いる反応においては、ルイス酸がアミンあるいはイミン生成時に生じる水によって不活性化されるため、このような手法を用いることは難しい。実際、イミン類の活性化に有効であるとされている四塩化チタンやトリメチルシリルトリフラートを化学量論量用いても、上記反応はほとんど進行しない。これに対して、触媒量のランタノイドトリフラートを用いると反応は円滑に進行し、目的とするβ-アミノエステルが高収率で得られた。また、アルデヒドから出発して、アミン、シリルエノールエーテルを加え、引き続きトリフルオロ酢酸水銀で処理することにより、one-potでβ-ラクタムを得ることができた。 2.ランタノイドトリフラートがイミンとジエンあるいはジエノフィルとのイミノDiels-Alder反応の優れた触媒となることを見い出した。反応は1〜20mol%のランタノイドトリフラート存在下円滑に進行し、高収率、高立体選択性をもってピリジンあるいはキノリン誘導体を得ることができた。また、ランタノイドトリフラート存在下、アルデヒド、アミン、ジエンあるいはジエノフィルを一度に混合することにより三成分縮合反応が円滑に進行して、対応するピリジンあるいはキノリン誘導体が高収率、高立体選択性をもって得られることも明らかにした。反応は水溶液中でも円滑に進行する。さらに、反応機構に関する実験結果より、これらの反応が通常のDiels-Alder反応のように協奏的に進行しているのではなく、段階的に進行していることを明らかにした。 3.触媒量のランタノイドトリフラート存在下、水溶液中室温でアルデヒド、アミン、ビニルエーテルを混合すると、対応するβ-アミノケトンが収率よく得られることを見い出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)