Project/Area Number |
07231204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
西村 淳 群馬大学, 工学部, 教授 (10107352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋介 群馬大学, 工学部, 助手 (60261864)
岡田 行弘 群馬大学, 工学部, 助教授 (80211118)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | リチウム / 固一液抽出 / クラウンエーテル / 光環化付加反応 / スチレン誘導体 / シクロブタン環 / X線結晶構造解析 / 立体障害 |
Research Abstract |
リチウムに最も高い錯形成能を示す単純なクラウンエーテルとして、14-クラウン-4が知られている。しかし、このクラウンエーテルもサイズの大きい他のアルカリ金属イオンと2:1(ホスト:ゲスト)サンドイッチ型錯体を形成するため、他のイオンとの共存下では、高選択的にリチウムイオンと錯形成することはできない。サンドイッチ型の錯形成を抑制し、高選択的リチウム配位子を得る対策として、14-クラウン-4に嵩い置換基を付与する方法がいくつか報告されているが、その環化による調整に際しては、ポリマーの副生により、一般に収率は高くなく、またこれに置換基を導入することにより、さらにその低下を招いている。スチレン誘導体の分子内[2+2]光環化付加反応により、高効率にクラウンエーテル類似体(クラウノファンと呼ぶ)を合成することに成功しており、これが、高いリチウム抽出能及び輸送能を示すことを明らかにしてきた。今年度は、この合成法をさらに発展させ、2個のシクロブタン環で架橋したクラウノファン(クラウノバドランと呼ぶ)を上記光反応を用いて高効率で合成することができた。その高いリチウム親和性を固-液抽出実験で検討したところ、独占的にリチウムイオンを抽出できた。ナトリウム及びカリウムイオンに対する選択性は、各々140倍及び1900倍であった。この選択性発現の詳細を検討するためホスト分子の単結晶の構造解析を行った。この分子の空孔径は、約1.22Aであり、リチウムのイオン径に最適であることが確認された。さらにホストに結合してたシクロブタン環が、もう一分子のホストの接近を妨げ、2個のポリエーテル環の分子間相互作用によるサンドイッチ型の錯形成を困難にしていることが示唆された。このように、ホスト分子の2個のシクロブタン環は、配位部の構造を強固にするだけでなく、2:1錯形成を制御することにより、独占的リチウムイオン選択性の発現をもたらしていると結論した。
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