微小開口プローブを用いた励起子コヒーレンスの空間分解観測と制御
Project/Area Number |
07234214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
斎木 敏治 (財)神奈川科学技術アカデミー, 研究員 (70261196)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 励起子コヒーレンス / 半導体量子構造 / フォトン走査トンネル顕微鏡 / ファイバ・プローブ / 金属光導波路 / p-n接合 |
Research Abstract |
フォトン走査トンネル顕微鏡を用いることにより,励起子コヒーレンスに起因した大きな非線形応答を高分解能で観測・制御することを考える.このとき,プローブの励起・検出感度が最も深刻な問題となるため,最適プローブの設計・作製が必要となる. 先鋭化ファイバ・プローブに金属微小開口を作製する場合,先端までの光の伝達効率はプローブの形状に大きく依存する.先端角および導波部分の長さの異なるプローブに対して,それらの伝達効率の開口径依存性を測定した結果,金属クラッド導波路のカットオフ領域が光量の大きな減衰をもたらしていることが明らかとなった.次にこの結果をもとにプローブ形状の最適化をおこなった.光ロスの小さい領域を十分長くとり,カットオフ径以後は極力短くなるように工夫をおこなった.このような形状のプローブについて伝達効率を評価した結果,従来の先端角の小さなプローブに比べ,効率が1桁以上向上していることがわかった. このプローブを用いた半導体素子の空間分解分光のデモンストレーションとして,棟方向p-n接合における遷移領域の位置,幅,発光特性の評価をおこなった.特に接合領域内において局所的な発光強度の変化が検出された.局所励起と局所検出を同時におこなうことにより,300nm程度の分解能が得られた.この大きさはキャリアの拡散距離よりも十分短いものとなっており,本実験で開発したプローブが分解能,感度の点で優れていることを示している.この他に電流注入による発光測定,局所励起による光電流測定を高分解能でおこなっており,試料の内部構造など新たな知見が得られた. 今後は,この最適化プローブにより,低温における半導体量子井戸,ドットの発光寿命,非線形感受率を測定する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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