第一原理分子動力学法による極限条件下における共有結合性液体の電子構造と動力学
Project/Area Number |
07236204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 博 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30133929)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 第一原理分子動力学 / 共有結合性液体金属 / 局所密度汎関数法 / 擬ポテンシャル / 超高圧 / 水素 / シリコン / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では,第一原理分子動力学法により,水素化シリコン液体などのイオン結晶性と共有結合性を共に有する共有結合性液体の超高温,超高圧などの極限条件下での電子構造と動力学を予言,解明し,いまだ実験的にしられていない新しい物質相を発見することである.液体中での欠陥が母体半導体の原子と電子格子相互作用することにより不純物と格子間欠陥、原子空孔等を含む母体半導体原子との多様な複合欠陥反応が生じる。これらについて、経験的なパラメータを用いないで第一原理計算から物性と動力学を予言し、共有結合性を持つ複雑液体の極限条件下での欠陥反応の電子状態と動力学を世界に先駆けて解明ことを目標においた。 共有結合性とイオン結晶性をともに存在する水素化シリコン液体(シリコンと水素を含む系)を選び、構成原子を含む大きな単位胞を無限に並べたスーパーセル法と局所密度汎関数法に立脚した第一原理からのノルム保存型擬ポテンシャル法とによって、結晶構造や対称性を仮定することなく電子状態や結晶構造を非経験的にきめるDynamical Simulated Annealing(DSA)法による計算手法を開発した.DSA法を用いて超高温,超高圧下における液体系を計算機上で作り、欠陥原子を含む系での動力学のシミュレーションを実行した。液体状態においても、強い共有結合性のために平均6配位(通常の金属は12配位)の金属となり擬ギャップをもつ共有結合金属相となっていることがわかった。急冷却した結果できる水素化アモルファスシリコンは平均4配位をもつ半導体であり第2近接までの短距離秩序をもつことが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)