超広帯域スペクトロスコピーによる弱い液体の緩和現象の研究
Project/Area Number |
07236208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小島 誠治 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (90134204)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | アルコール / 液体・ガラス転移 / ラマン散乱 / ブリルアン散乱 / α-緩和 / β-緩和 |
Research Abstract |
液体ガラス転移の動的性質についての実験では、モード結合理論、分子動力学シミュレーションとの関連から、可能な限り小さい分子からなる液体についての研究が望まれていた。そこで、本研究では、急冷せずともガラスになる液体のなかで、α-緩和がVogel-Fulcher則にしたがい、かつ分子の最も小さいアルキル基の炭素数が3の低級アルコール(プロピレングリコール、プロパノール、トリメチレングリコール)について、複数の異なる測定法により広い周波数範囲で動的感受率の測定を行いその動的性質の温度依存性を調べた。実験方法は低周波数領域の動的性質は、誘電分散測定、光熱法による熱容量スペクトロスコピーにより主としてα-緩和を調べ、高い周波数領域は、ファブリペロ-干渉計によるブリルアン散乱スペクトルとトリプルグレーティングスペクトロメーターによるラマン散乱スペクトルを接続することによりα-緩和、速い緩和、ボソンピークを調べた。これらの測定の結果、プロピレングリコールをはじめとした低級アルコールでの広帯域光散乱スペクトルから求めた動的感受率について、液体ガラス転移にともなう詳しい温度依存性を得た。広帯域のスペクトルの解析は、現象論的に(1)Davidson-Cole型のα-緩和、(2)Davidson-Cole型の速い緩和、および(3)Martin-Brenigモデルによるボソンピーク、の3つの項を考えて感受率を計算し、ほぼ実験結果を再現することができた。また、この結果から、速い緩和についてはその周波数はほとんど温度に依存しないが、その成分強度はVogel-Fulcher温度に向かって減少することが明らかとなった。またこのモデルとして自由体積理論による考察を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)