酸素不定比により誘起される3d遷移金属酸化物の金属非金属転移
Project/Area Number |
07237214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 満 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (30151541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲熊 宜之 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (00240755)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 金属非金属転移 / 遷移金属酸化物 / ペロブスカイト / 電気伝導性 / 磁性 |
Research Abstract |
本研究では3d遷移金属酸化物中での金属非金属転移へ酸素不定比が及ぼす影響について考察するためMn, Ni, Cuを含む酸化物を中心として種々の実験を行い、その結果について考察した。 Mnを含むペロブスカイト型酸化物LaMnO_3に対しては、LaをSr, Na, K, Rb等の大きなイオンで置換を行うと共に、キャリアードープを行った。その結果、酸素雰囲気下1120℃で焼成した試料は全て菱面体晶をとり、Mnの価数は3.25〜3.45であり、置換に伴ってMnの価数は系統的に変化しないことが判明した。構造解析の結果、TcはMn-O-Mn角度に大きく依存することを見出した。この結果は高圧下でのTcの変化をうまく説明できた。また、A-サイト欠損型ペロブスカイトLa_<1-x>MnyO_3のA-サイト空孔にLiを挿入することによりMnの価数を変化させ、Tcを測定したところ、A-サイトが完全に充填されると構造が変化し、その際のTc変化はLi挿入によって引き起こされる価数変化よりもむしろ構造に依存することを見出した。この結果はイオン置換の結果と完全に一致する。 Ni, Cuを含むK_2NiF_4型酸化物La_2NiO_4+δとLa_2CuO_4+δに対しては低温下で酸素の拡散挙動について検討するため、断熱法により比熱測定を行った。その結果La_2NiO_4+δでは低温で2相分離に伴う酸素の拡散が進行すること、一方、La_2CuO_4+δでは変位型相転移は観測されるが相分離は起こらないことが判明した。 また、Feを含む1:1規則ペロブスカイトSr_2(FeMo)O_6におけるフェリ磁性と金属的伝導の起源を探るため、この試料の再現性のある合成法を確率した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)