Project/Area Number |
07237216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田仲 由喜夫 新潟大学, 理学部, 助教授 (40212039)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | d波超伝導体 / トンネル効果 / Josephson効果 / 近接効果 / 実空間ペアリング |
Research Abstract |
高温超伝導体は電子相関のきわめて強い系であるために,BCS理論で議論されてきたs波のペアではなくて,異方的なd波のペアが形成されているということが,さまざまな実験あるいは理論的考察から明らかになってきた.我々はトンネル効果に関する理論の基本的な研究を行ってきた.その結果,高温超伝導体でしばしば観測されるゼロバイアスのコンダクタンスのピークの起源を解明してきた.さらに,ゼロバイアスピークの起源を束縛準位という観点から検討した.本年度は,界面における準粒子の状態密度をグリーン関数の方法から計算を行った.その結果微分コンダクタンスと界面の状態密度は,絶縁体のバリアーが高い極限において一致するという自然な性質が導かれた.しかし,準粒子の感受する位相の干渉効果のために,界面の状態密度は決してバルクの超伝導体の状態密度とは一致するとは限らない.こうした結果は,ペアポテンシャルの空間変化をとりいれても変更されるものではない.またd波超伝導体のジョセフソン効果に関する基本的な性質を調べてきた.我々は,準粒子の感受する位相効果を取り入れた一般的な表式を導出した.入射角に依存するジョセフソン電流の符号の変化,界面にゼロエネルギー状態等が形成される効果が重要な働きをすることが明確となった.これらの効果のために,ジョセフソン電流は温度を下げるときに温度の関数として,非単調な振舞いを示す可能性もある.またバリアブルレンジホッピング伝導領域における近接効果についても,d波という点から検討した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)