広角および小角X線異常散乱法によるハロゲン化銀およびハロゲン化銅系超イオン伝導ガラスの構造解析
Project/Area Number |
07239202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
早稲田 嘉夫 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (00006058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 正敏 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (40241583)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 超イオン伝導ガラス / X線異常散乱法 / 局所構造解析 |
Research Abstract |
室温で電解質溶液に匹敵するイオン伝導度を有するガラスが沃化銀-酸素酸銀系で見出され、高イオン伝導性はもちろんのこと、その透明性、等方均質性、薄膜化が容易であることからニューガラスと呼ばれる機能性材料の一つとして注目を集め、薄膜電池等への応用が始まっている。今日まで、銀イオン伝導ガラスを中心に、主にその電気的特性に関する研究が国内外で活発に展開されてきたが、イオン伝導機構を議論する上での基礎となるガラス構造に関しては、赤外吸収スペクトルや電気伝導度の組成依存性等の観測に基く構造モデルが提唱されてはいるが、多元系非晶質のため従来のX線あるいは粒子線回折法による定量的解析は事実上不可能であり、モデルの検証は非常に難しく未解決の部分が多い。 本研究では、この様な研究上の支障を克服するため、目的元素の環境構造を距離の関数として導出できるX線異常散乱(AXS)法を用いて、(Cul)_<0.3>(Cu_2O)_<0.35>(MoO_3)_<0.35>の詳細な構造解析を実施し、最近接領域のみならず、第二、第三近接等の短範囲規則領域を含むガラス構成元素の環境構造の決定を行った。その結果、以下のことが判明した。(1)Moは0.187nmの原子間距離で6.1個の酸素原子に囲まれている。この事実はガラス構造中の基本構造単位が赤外分光実験等により示唆されてきたMoO_4四面体よりもMoO_6八面体であることを示唆する。(2)Cuは距離0.261nmで平均1.3個の沃素イオンに囲まれており、この配位数は結晶および溶融CuI(配位数4)よりも少ない。しかし、CuIとして添加されたCuイオン1個あたりの沃素イオンの配位数は約4.3と換算でき、結晶および溶融CuIの値とほぼ一致する。また、溶融CuIに見られる約0.34nmの最近接Cu-Cuペア相関が本ガラス中にも見出されることから、溶融CuI類似の環境下に置かれたCuイオンがガラス構造中に存在し、この種のCuがイオン伝導に寄与するものと理解できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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