回折データのイメージングによる固体内イオンの移動機構解明
Project/Area Number |
07239225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坂田 誠 名古屋大学, 工学部, 教授 (40135306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 昌樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (60197100)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | プロトン伝道体 / ペロブスカイト型酸化物 / パイロクロア / マキシマムエントロピー法 / 電子密度分布 / Y_2Sn_2O_7 / SrTiO_3 / SrCe_<0,95>Yb_<0,05>O_<3-α> |
Research Abstract |
本研究では、固体イオニクス関連物質の構造をマキシマムエントロピー法MEMにより明らかにした。具体的には、パイロクロア型構造を持つ、Y_2Sn_2O_7、ペロブスカイト型酸化物の基本物質であるSrTiO_3及び、ペロブスカイト型酸化物固溶体で代表的なプロトン伝導体として知られるSrCe_<0,95>Yb_<0,05>O_<3-α>である。実験は主に、実験室系のX線回折装置により行った。粉末試料の粒度分布の回折強度への影響を避けるために試料回転台を用いて測定し、また測定強度の統計性をできるだけ高めるため通常の粉末回折実験よりも長時間の測定を行った。得られた回折パターンは、プロファイルフィッテング法及び、我々が最近開発したMEMのためのリ-トベルト法により各反射についての結晶構造因子の測定値を求め、MEMの入力データとした。MEMの解析はコンピュータープログラムMEEDを用いて行った。得られた主な結果はSrTiO_3において、Ti-O間には強い共有結合が認められる。Ti原子と酸素原子との間の共有結合性が非常に高く、その結合によりソリッドなTiO_6八面体が形成されていることが分かった。一方,SrCe_<0,95>Yb_<0,05>O_<3-α>においては、酸素はどの金属原子とも共同結合性を示さず、酸素の電子密度が著しく歪んでおり、酸素間にCe,Ybを介したつながりが見られた。この様に、プロトン移動経路を示唆する酸素のネットワークが観測された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)