Project/Area Number |
07239236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
前田 裕宣 岡山大学, 理学部, 助教授 (20032948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江村 修一 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90127192)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 超イオン導電体 / EXAFS / 2体間ポテンシャル / 非調和 |
Research Abstract |
EXAFS法を用いてイオン導電体CuBrの導電イオンCu原子周りの局所構造の温度変化を詳しく解析した。イオンダイナミクスを論じる上で重要な原子振動の非調和性を見積もるため、キュムラント展開とは全く違う視点を持った数値積分によるボルツマン分布を仮定した解析を行い、Cu-Brの2体間ポテンシャルを決定した。得られたポテンシャルから、グリュナイゼンパラメータ、フォノンの分散関係を計算すると良く文献値と一致し、Cu-Brの熱的な振る舞いを十分よく表していた。大きな非調和振動を有すると言われるCuBrは、室温において4次の非調和項の重要性は見られず、3次までの非調和で十分であることがわかった。(Jpn.J.Appl.Phys.投稿中)また、従来議論となっていたCu-Br原子間距離が温度の上昇とともに収縮する現象は、キュムラント展開項が収束していないことによるEXAFS解析の問題ではなく、CuBrの物性であることを明らかにした。これは非線形熱振動による因子<U>は温度とともに膨張の方向に進むが、ポテンシャル極小位置R_0が大きく減少するため、Cu-Br原子間距離<R>=R_0+<U>の温度依存性は、全体的に負の熱膨張を示していることがわかった。(J.Phys.投稿中)
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