自己秩序化を利用した有機・無機超格子の創製と新物性の探索
Project/Area Number |
07241207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
折原 勝男 山形大学, 工学部, 助教授 (90007021)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 超格子 / 有機無機ハイブリッド / 自己組織化 / 積層超格子 / ステアリン酸 / 高分子固体電解質 / 拡散 |
Research Abstract |
[目 的]「機能の発現原理に革命を」もたらすような新規物性を探索すべく、有機無機ハイブリッド超格子の創製を試みた。これまでにきれいな界面の超格子を従来の交互蒸着法などによる組み立て方式で作ることは困難なことを体験したので、本研究では、構成物質の特性を利用した自己組織化法を考えその有効性を検討した。 [実 験]ポリエチレンオキシドとポリ酢酸ビニルのブレンド物に無機塩であるKSCNを溶かした高分子固体電解質のキャスト膜上にステアリン酸(SA)を真空蒸着した。これを室温でデシケータ中に放置し、構造と組成の変化を反射X線回折、ESCAならびにSIMSにより評価した。 [結 果]SA分子膜中へのK原子の拡散とこれに伴う分子膜配列規則性の向上、さらに有機無機の繰り返し周期構造の進行を確かめた。この現象はSA分子膜中に拡散した無機イオンがSA分子の二次元的極性面にイオン-双極子相互作用でトラップされて起こったと考えられる。これによって、界面が原子次元で急峻な有機無機積層超格子を構築できる可能性を世界ではじめて示すことができた。 さらにこの成果をSAを物性的に興味がもたれる色素のアルキル誘導体に置き換えた、色素/無機超格子の形成に応用し、新物性探索に結びつける研究を進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)