糖脂質モデルによる糖鎖組織構造の制御と細胞機能制御
Project/Area Number |
07241227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 厚 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40190566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 糖脂質 / スフィンゴ糖脂質 / 相転移 / 相分離 |
Research Abstract |
アミド基を有する糖脂質モデルを2段階反応で得た。この糖脂質は、二糖の還元末端が開環し、スペーサーとして末端糖とアルキル鎖との間に介在する。セロビオース、マルトース、ラクトースを出発物質とすることにより、アノマー構造あるいはC4位の立体構造のみが異なる糖脂質が得られる。いずれの糖脂質においても30〜70℃の間で吸熱ピークが観察されるが、その温度は糖鎖の構造により大きく異なっていた。β-Glcを非還元末端に持つ脂質は66℃に吸熱ピークを示したのに対し、α-結合になると吸熱ピークが35.5℃と大きく低下していた。さらに興味深いことに、C4位のみの異性体で脂質で、吸熱温度が30℃以上異なっていた。本研究で用いた脂質モデルは糖鎖とアルキル鎖間にスペーサーが存在しており、ピラノース環の自由度は比較的高いと考えられる。したがって糖鎖の立体的影響に加え、糖鎖の水和構造も相転移挙動に影響を与えていると示唆される。実際、脂質の濃厚分散液により測定した水の融解挙動は糖鎖の種類により大きく異なっていた。一方、DSC測定を引き続き繰り返した結果、1st heatと2nd heatで吸熱温度及びその熱量に差異が認められた。このことは、糖脂質によく見られる中間相の存在とともに、安定な相を形成するためのキネティクスが糖鎖構造により影響されることを示している。 糖脂質とリン脂質であるDMPCの混合物のDSCを測定した結果、双方の転移が観察され今回合成した脂質がリン脂質を相分離することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)