Project/Area Number |
07241243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増原 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (60029551)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | レーザー光放射圧 / レーザートラッピング / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / エメルジョン / 顕微けい光分光 / エネルギー移動 / 現分離 / 膨潤ミセル |
Research Abstract |
光の波長以下の小さな微粒子、高分子などにも光の放射圧が働くことが知られている。我々はこの力が分子集合構造の制御、高分子凝集状態の制御にも有効であると考え、1040nmのCWレーザー光を顕微鏡下1nmのスポットに絞り込み、種々の溶液正を対象に探索実験を行い、以下の全く新しい現象を見出した。 ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)水溶液は溶液付近では透明な溶液であるが、320℃以上にすると現分離をおこし白濁することが報告されている。このゲル化現象をレーザー光照射で引き起こし、顕微鏡下焦点位置に単一微粒子ゲルを作成することに成功した。通常の水中では水分子のOH振動のオーバートーンがレーザー光を吸収するため、光熱効果による温度上昇と放射圧の2つの因子がからんでいることを示した。重水中では光熱効果は無視され純粋に放射圧による高分子含有が確認された。 キシレン、SDS1-ペンタノールのエマルジョン溶液においては100nm粒径の安定なミセルが形成される。この水溶液にレーザー光を導入すると数分で単一微粒子が形成され、光を切ってもこの液滴は消失しなことから、ミセルが含合後融合したものと結論された。この会合過程はHe-Neの後方散乱、蛍光分光により追跡することができた。これら2つの光の実験は他の例をみない。全く新しい現象を示しており、放射圧の化学的応用として独創的な展開が可能であることをイミしている。
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