Project/Area Number |
07241252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 教授 (80136530)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 分子膜 / 電子インターフェイス / ジアリールエテン / 修飾電極 / 光応答 / デバイス / 酸化還元 |
Research Abstract |
生体の細胞膜は、膜の内と外との情報をやりとりするインターフェイスとして機能する。膜の厚さに相当する分子電線化合物をトランスメンブレン構造に固定できれば、高効率の電子のコミュニケーションシステムの構築が可能となる。本研究の目的は、π-共役型レドックス分子及び光スイッチング機能をもつπ-レドックス分子を設計・合成し、電極上の単分子膜あるいは二分子膜に固定した修飾電極システムを構築し、分子膜インターフェイスとしての機能を探ることにある。 ジアリールエテン分子の両末端に電気化学的に活性な部位を導入した分子の電子移動反応は、アセトニトリル溶液系において光によりコントロールできる。本年度は、新規な電気化学活性ジアリールエテン化合物の設計・合成と電極上への二分子膜への固定化及び電子移動反応の光制御について以下のような基礎的知見を得た。 (1)オクタデシルピリジウム基を両端にもつジアリールエテン(1を分子設計・合成した。 (2)化合物1は、アセトニトリル中、可視光、紫外光の交互照射によりジアリールエテン骨格が閉環構造、開環構造を形成することが分かった。ここで、閉環構造は電気化学的に活性、開環構造は不活性であることが分かった。 (3)化合物1を単独で、あるいは脂質との混合膜として電極表面を修飾し、可視光、紫外光の交互照射を行ったところ、いずれの修飾電極も、紫外光照射下では電気化学活性、可視光照射下では電気化学不活性であった。すなわち、電極の電気化学が光制御できることが明らかとなった。しかしながら繰り返しの光応答性は改良の余地を残している。
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