弾性表面波を用いた触媒の高度機能化と特殊反応場の設計
Project/Area Number |
07242234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井上 泰宣 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016133)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 強誘電体 / 弾性表面波 / 固体触媒活性化 |
Research Abstract |
極限的反応条件で有効に機能する次世代型固体触媒を設計するために、触媒作用を人為的にコントロールできる機能を触媒表面に組み込むことを目的とし、強誘電体結晶に発生できる弾性表面波を用いて、その伝搬路の触媒の活性化および選択性制御を検討した。強誘電体結晶として、レーリー波を発生できる128°y-カットLiNbO_3(128LN)、およびSH波を発生できる41°yカットLiNbO_3(41LN)、および36°y-カットLiTaO_3(36LT)単結晶を用いた。Ag触媒上でのエタノール酸化反応において、レーリー波およびSH波共に印加により、アセトアルデヒド生成量は直ちに増加し、停止によってもとの値に戻った。印加前の触媒活性と印加後の活性比Qは、3.6(41LN)>2.6(128LN)>2.4(36LT)となった。この序列は、強誘電体の電気機械結合定数の値と一致した。CO酸化反応において、レーリー波の弾性表面波の印加により、酸化処理したPdのQ値は約3となった。反応の活性化エネルギーは、弾性表面波の印加により89kJmol^<-1>から65kJmol^<-1>へ減少し、CO分圧の反応次数は-0.5から-0.2に増加したことから、弾性表面波がCOの吸着を弱めることを明らかにした。LiNbO_3表面上のエタノールの脱水素および脱水反応において、SH波の弾性表面波の印加においてアセトアルデヒドの生成はほとんど変化しないが、エチレンの生成は著しく抑制され反応の選択性が変る結果が得られた。レーザードップラー法を用いて、格子の変位がある閾値を越えると触媒活性化が著しく大きくなることを示した。本研究の結果から、弾性表面波の効果を用いることにより、触媒作用を外部からの指令により人為的にコントロールできる機能を持つ触媒が得られるものと結論した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)