ヘテロポリ酸の特殊反応場を用いた触媒反応系の分子反応工学
Project/Area Number |
07242241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10171571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 繁雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023283)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 特殊反応場触媒 / ヘテロポリ酸触媒 / 分子反応工学 / 強酸性触媒 / 活性劣化機構 / フリーデルクラフツアシル化反応 / 部分イオン交換ヘテロポリ酸 |
Research Abstract |
1.これまでの経緯 セシウムなどでイオン交換されたヘテロポリ酸は不溶性の固体酸触媒として、液相反応に利用可能である。これは工学的にも興味ある系であり、反応工学的な検討を行う必要がある。すでに、分子論的なアプローチと反応器設計について新MTBE合成プロセスの提案を行った。本研究では、この触媒の持つ強酸性を生かした反応場の工学的展開を図る目的で、トルエンと無水安息香酸によるフリーデルクラフツ型アシル化反応を検討した。 2.触媒の設計とスクリーング 不溶性の強酸性触媒を得るため、酸性プロトンを1分子あたり0.5当量残してあとをアルカリイオンで交換したヘテロポリ酸を用いた。中間体の安定化を図るため、種々のアルカリイオンでの交換を試みた。活性を検討した各触媒のうち、強酸性を有するものだけが活性を示した。アルカリ土類金属では酸性が上がらず活性も認められなかった。アルカリイオンのなかでも、セシウムイオン交換体が最も高い活性を示した。 3.活性劣化機構 上記の触媒を用いても、反応は完全転化には至らなかった。この原因を探るため種々の添加物の効果を検討した。原料の無水安息香酸の再添加により活性は回復した。従って、反応の停止は不可逆的なものではなく、原料の過剰な消費による事が明らかとなった。GC-MSによる副生成物の分析の結果と、モデル反応である無視安息香酸とジエチルケトンの反応の実験結果をうけて、活性化された無水安息香酸中間体と主生成分であるフェニルトリルケトンが反応して副生成物を与えることを明らかにした。提案した反応機構に基づき、反応速度式を提案した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)