分子軌道計算を援用したゼオライト触媒による新規脱硫反応の開発
Project/Area Number |
07242249
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野村 正勝 大阪大学, 工学部, 教授 (10029184)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ジベンゾチオフェン / 4,6-ジメチルジベンゾチオフェン / 水素化脱硫反応 / 金属担持ゼオライト / パラジウム / ニッケル / トランスメチル化 / 計算機化学 |
Research Abstract |
これまで、我々は金属共担持Y型ゼオライト触媒を用いた多環芳香族化合物の水素化分解反応について検討を行ってきた。その中で、ニッケルとパラジウムを共担持したゼオライトが最も高い活性を示すことを見出してきた。本研究では、この触媒を石油中の難脱硫性成分のモデル化合物であるジベンゾチオフェンの水素化脱硫反応に適用した。その結果、320℃、1時間、70kg/cm^2の水素加圧下でジベンゾチオフェンのほとんど(98%+)が硫化水素、ベンゼン類、シクロヘキサン類、C_2-C_4の軽質炭化水素へと転化することを見出した。また、ジベンゾチオフェンよりも脱硫されにくいことが知られている4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの場合も、同じ温度で2時間反応を行うことにより、ほぼ完全に反応が進行することを見出した。これらの基質のY型ゼオライト細孔内での拡散挙動について、汎用計算化学パッケージ(CACheワークシステム)を用いたシミュレーションを行ったところ、ジベンゾチオフェンについて細孔内を自由に移動できるが、4,6-ジメチルジベンゾチオフェンは細孔に侵入できないことが明らかとなった。後者について反応機構の検討を行ったところ、反応初期に4,6-ジメチルジベンゾチオフェンは、メチル基の転移による他のジメチルジベンゾチオフェンへの異性化あるいは、トランスメチル化によるモノ-およびトリメチルジメンゾチオフェンへの不均化が進行していることがわかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)