ZSM-5系ゼオライトによるベックマン転位反応の活性劣化機構の解明
Project/Area Number |
07242261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高橋 武重 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20041543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 敬美 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00177312)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ベックマン転位反応 / ZSM-5型ゼオライト / メタロシリケート / 貴金属担持シリケート / カプロラクタム選択性 / 活性劣化速度 / 希釈ガス効果 |
Research Abstract |
シクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を効率よく行うための固体触媒の開発を目的として研究を行った。これまで行った研究結果を参考にして、ZSM-5型構造を持つメタロシリケートを種々合成してε-カプロラクタムへの選択性と活性劣化速度を検討した結果、酸強度が最も小さいインディオシリケートが最も小さな活性劣化速度を持つことが分かった。さらに、このシリケートに少量の貴金属を担持し、アルコールを希釈溶剤、二酸化炭素を希釈ガスとして反応を行うと、その劣化速度が著しく減少した。また、貴金属の種類を変えた実験から、白金が最も劣化制御作用が大きく、ロジウム、パラジウム、リテニウムの順序になった。この序列はプロピレンの完全酸化活性のそれと同一であることから、二酸化炭素あるいはアルコールにある酸素が貴金属触媒により生成し、これが触媒表面にある炭素析出物と反応するメカニズムが有力となった。さらに、二酸化炭素の効果を検討する目的で、希釈ガスとして水素を用いて老化させた触媒の活性回復効果を測定したところ、数時間後には、反応開始時と同程度まで活性が戻った。これらの結果は、上述した白金をはじめとする貴金属の効果を明確にするものと考えられる。 このように触媒の改良と共に触媒を使用する雰囲気を変更することによって、ベックマン転位反応用としては、現段階で最長の寿命を有する触媒にすることができた。さらに、触媒寿命の評価方法についても新しい考え方を導入し、これを用いることによって、過去に行われた同一反応の触媒評価が簡単になった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)