高速In-situ赤外分光法によるゼオライト細孔内でのMTG反応の分子論的研究
Project/Area Number |
07242270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Museum of Nature and Science,Tokyo |
Principal Investigator |
若林 文高 国立科学博物館, 理工学研究部, 研究官 (30158589)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ゼオライト / 高速赤外分光法 / MTG反応 / メタノール / ジメチルエーテル / 水 / 融点 |
Research Abstract |
H-ZSM-5ゼオライトへのメタノール吸着は、メタノールからガソリンを合成する反応(MTG反応)の機構を解明する上で重要である。MTG反応は工業的に重要であるだけでなく、触媒作用機構の解明という学問的見地からも興味深い。また、構造がメタノールと類似している水の吸着は、酸性水酸基から吸着種へのプロトン移動という観点から重要である。 本研究費により、まず、高速測定を可能とする高感度MCT検出器を購入し、0.2秒ごとに1スペクトルを測定することを可能とした。さらに本研究費により排気系・測定系の整備を行った。このような実験装置の拡充を行った後、メタノールや水の吸着挙動、反応過程を高速測定モードで追跡した。その結果、メタノールがゼオライト表面上でジメチールエーテル吸着種に変換していく様子を、広い温度範囲にわたってリアルタイムに捕えるころができた。また、水は吸着が平衡に達したあともゼオライトの水酸基と動的に水素交換を行っていることを、分光学的な直接的な証拠により示した。このように、今年度の研究から、触媒表面で進行している吸着や反応のプロセスを動的にしかもリアルタイムに観測できることを示した。このような知見はMTG反応の機構を明らかにする上で重要である。この結果は第11回国際ゼオライト会議で発表する予定である。 また、^<18>Oの水を用いることによりプロトン交換型ゼオライトへの水吸着で観測される赤外バンドは,水素結合状態に帰属できることを初めて直接的に示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)