新有機光非線形材料を用いたフェムト秒光スイッチングの研究
Project/Area Number |
07246206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
河口 仁司 山形大学, 工学部, 教授 (40211180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 充 山形大学, 工学部, 教授 (20007199)
高橋 豊 山形大学, 工学部, 講師 (00260456)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 有機材料 / 光非線形 / 4光波混合 / 光学損傷 / π共役鎖 / 非共鳴 |
Research Abstract |
平成7年度は、超高速で応答し、光非線形性の大きなポリマーを合成し、この薄膜を用いた光非線形デバイスを実現することを目的に研究を行い、以下の3点について具体的な成果を得た。 (1)長いπ共役鎖を持つポリマーの合成と薄膜化 最近、遷移金属触媒を用いる高分子合成の進歩により、従来の合成方法では導入が困難な結合様式を持つ多くのポリマーの合成が可能になってきている。Pd,Ni等の遷移金属触媒を用いるカップリング法により、電子の遷移確率が最も大きな価電子帯と伝導帯のギャップが小さく、遷移モーメントが大きいと考えられる(i)ポリフェニレン-チェニレン-フェニレンと、(ii)ポリフェニレン-ビニレン-エチニレンを合成した。又、スピンコート法などにより、数μm〜数10μm厚の薄膜を作成した。 (2)吸収特性 上記高分子薄膜の光学的な基本特性として吸収スペクトルを測定した。サンプル(i)の吸収端波長は約470nmである。サンプル(ii)ではRが長くなることにより吸収端が長波長側にシフトし、R:-C_<10>H_<21>の場合500nm、R:-C_<16>H_<33>の場合540nmとなった。R:-C_<16>H_<33>では長波長帯へ吸収がのびている。 (3)非共鳴波長領域の光非線形性の評価 アルゴンレーザ励起チタンサファイヤフェムト秒可変波長レーザ(波長775nm)を用いて、前方4光波混合法により、吸収端よりも長波長の非共鳴の波長領域での非線形屈折率の測定を行っている。サンプル(i)では光学損傷の生ずるしきい値パワー密度は、膜厚が薄くなるほど大きくなり、スピンコート法により20μm厚以下にした材料では約1GW/cm^2の測定範囲で損傷が生じないことがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)