Project/Area Number |
07248208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立花 明知 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40135463)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | シリコン / 酸化膜 / 量子化学 / 水素終端シリコン / 5配位モデル / プラズマCVD / 一重項酸素 / シラン |
Research Abstract |
シラン等のケイ素化合物は酸素分子・原子により容易に酸化される。しかしその反応メカニズムは明らかにされていない部分が多く、酸化ケイ素の性質についても未知の部分が多い。半導体製造における酸化膜材料の設計の為に、これらの科学的特性を知ることは極めて重要である。酸化ケイ素膜を作製する方法としてはウェットプロセス並びにドライプロセスが挙げられる。シリコン面に酸化膜を作るウェットプロセスにおいて、水素でタ-ミネートされたシリコン面を用いる最近の実験の結果から、酸素原子の挿入はSi-Hには起こらず、back bondに起こること、および酸化はlayer-by-layerに起こること、が明らかになってきた。そこで、水素でタ-ミネートされたSi(111)面を考え、その中から切り出したモデル構造についてMP2/6-31G^<**>レベルで平衡構造を計算し、エネルギーを比較した。その結果、OがSi-Si間及びSi-H間に挿入した形SiH_3OSiH_2(OH)は、Si-H間に2個挿入した形SiH_3SiH_2(OH)_2より30.26Kcal/mol安定であることから、OはSi-H結合よりもSi-Si結合に挿入したほうが安定になることがわかった。反応経路としてはhypervalencyを経る5配位モデルを提唱した。これらのことはうえの実験事実をよく説明する。次に、シランガスとプラズマ酸素ガスによるプラズマCVDにより酸化膜を作るドライプロセスに関して、一重項酸素原子O(^1D)とシランの反応について検討した。SiH_3とOHのみならず、SiOはv=11までの振動励起を伴って生じているものの、低振動励起状態にある生成物も多い。反応は励起反応で進むことが考えられるが、我々は熱的反応においても反応が進みうることを示し、うえの実験事実をよく説明する熱的反応経路を明らかにした。
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