Project/Area Number |
07249203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 秀雄 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (50183950)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子系統樹 / 遺伝的アルゴリズム / 最尤法 / 分子進化 / 組合せ最適化 |
Research Abstract |
本研究では,最尤法によるアミノ酸配列から系統樹推定のためのシステムを開発した.このシステムは以下のような特徴を有している. 1.系統間で進化速度が異なる場合でも平均的には正しい系統樹を推定でき,仮定した分子進化の確率モデルと現実の分子進化の機構との間にずれが生じても影響を受けにくいなどの優れた特徴を持っている. 2.配列数の増加に対して組合せ的に増大する候補系統樹を探索するため,組合せ最適化問題の代表的な解法の一つである遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)を適用している. 3.候補系統樹を遺伝的アルゴリズムで取り扱うときのデータ表現として,従来良く用いられている2進数表現ではなく,グラフ表現をとることにした.このため,交叉・突然変異のオペレータは,グラフ表現に対して行なえるような独自の方式を開発した. 本システムにより,タンパク伸長因子(elongation factor)EF-1αのアミノ酸配列を15種類の生物について取り出したものを使って作成した系統樹を,平均距離法,近隣結合法,最大節約法などの従来手法の作成結果と対数尤度で比較した.その結果,本システムは従来手法よりも高い対数尤度を持つ系統樹を作成できることがわかり,本システムの有効性が確認された. 今後の課題としては,遺伝的アルゴリズムによる探索の一般的な傾向として収束に非常に時間がかかっているため,選択・交叉・突然変異について別方式の採用も含めたチューニングを行ない,収束性能を向上させることがあげられる.また,遺伝的アルゴリズムは並列処理に向いた手法とされているため,今後,並列計算機の利用による処理時間の大幅な短縮を目指す.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)