ATP合成酵素RNA前駆体における筋特異的スプライシング調節因子の研究
Project/Area Number |
07250215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
遠藤 仁司 自治医科大学, 医学部, 講師 (50221817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 靖雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (30048962)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | RNAスプライシング / 選択的スプライシング / スプライシング因子 / 筋分化 / ATP合成酵素 / アイソフォーム |
Research Abstract |
申請者は本研究にて筋特異的なエクソン選択の制御機構を解明するために、ミトコンドリアATP合成酵素γサブユニット遺伝子を用いて、心筋・骨格筋特異的な選択的スプライシングを制御するシス領域およびトランス因子を解明することを目的とした。 1)選択的スプライシングを制御するシス領域の解析:申請者はヒト、ウシ、マウスの本遺伝子における筋特異的なアイソフォームの存在を初めて示し、それが選択的RNAスプライシングで生成されることを示した。それぞれのゲノム遺伝子の塩基配列を比較すると、エクソン選択を受ける第9エクソンの約400塩基上流に保存領域が存在した。またミニ遺伝子を作成し、このミニ遺伝子はエクソン選択の調節に必要なシス領域をすべて含むことを証明した。今後、保存領域に塩基変異を導入するなどして、調節領域を決定する予定である。 2)無細胞系を用いた筋特異的スプライシング調節因子の解析:無細胞系にてスプライシング調節因子を解析するために、まず核抽出液を精製した。核抽出液はエクソンの陰性選択が行われない誘導前の細胞および低pHによりエクソン除外が行われた誘導後の細胞の各々から抽出した。保存配列を含むエクソン9の周辺領域に相当するリボプローブを用い、各々の核抽出液にてゲルシフトおよびUVクロスリンクアッセイを行った結果、誘導前の核抽出液では分子量約60kD及び100kDの蛋白がRNAに結合するが、誘導後の核抽出液をそれに加えると二つの蛋白の結合が阻害された。 3)既知スプライシング因子の関与に対する検討:既知のスプライシング因子であるSF2/ASF, U2AF, PTB, SR蛋白などに対する抗体を用いてウエスタンブロット法にて、各々の核抽出液を検討した。その結果、蛋白量に大きな変化は認められなかったので、これらのスプライシング因子は、本遺伝子の選択的スプライシングの調節蛋白ではないと考えられた。 4)筋特異的RNA結合蛋白の部分cDNAクローニング:またdegenerate primerを用いたPCRにて筋特異的なRRM型RNA結合蛋白の遺伝子断片をクローニングした。現在、全長cDNAをクローニング中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)