アミノアシルtRNA合成酵素の構造解析を通してみる翻訳系の進化
Project/Area Number |
07250221
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
芝 清隆 財団法人癌研究曾, 癌研究所・細胞生物部, 主任研究員 (40196415)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | ヒト遺伝子 / アミノアシルtRNA合成酵素 / tRNA / PCR / 種特異的認識 / ヒトcDNA / 進化 / ミトコンドリア |
Research Abstract |
ヒトと大腸菌のアミノアシルtRNA合成酵素の間での一次構造の比較、また、両種間でのアミノアシルtRNA合成酵素によるtRNA分子の認識能力、tRNA分子上のアイデンティティー決定塩基の保存性などを比較検討することを通じ、tRNA分子が中心的役割を演じる翻訳系の進化について考察した。 Cross-Species PCR法で得たヒトアミノアシルtRNA合成酵素遺伝子断片をプローブとして用い、対応するcDNAクローンをヒトcDNAライブラリーより選択した。既に他のグループから報告されているARS以外の11のcDNAを単離し、その全塩基配列を決定した。これでヒトの20種のアミノアシルtRNA合成酵素が全て単離されたことになる。また、細胞質型と同様のアプローチにより、いくつかのヒトのミトコンドリア型ARS遺伝子を単離している。イソロイシンとメチオニンの酵素に焦点を絞り、多量発現系を構築した。 ヒトと大腸菌のリジルtRNA合成酵素によるtRNA分子認識機構を明らかにするために、大腸菌lysSlysUノックアウト株を用いた相補性試験を行った。その結果、ヒト遺伝子は上記大腸菌を相補することがわかった。ヒトと大腸菌のリジンtRNAの識別塩基(73位)は異なるが(GとA)、ヒトの酵素は、この識別塩基の違いを区別しないことが明らかとなった。一般的に、ARSの一次構造の保存性と、tRNA認識に関わる塩基の保存性の間に相関関係があると言えるようだ。最後に、細胞質型ミトコンドリア型イソロイシルtRNA合成酵素遺伝子のエクソン構造を決定しまた、イントロンの大きさも決定した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)