大脳皮質の性分化に対する性ステロイドホルモンと受容体の役割
Project/Area Number |
07252224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 佳子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70264752)
森田 規之 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50239662)
由利 和也 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10220534)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ステロイド / 脳 / 性分化 / 皮質形成 / 受容体 / 特異抗体 / 免疫組織化学法 / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
本研究課題では、視覚領をはじめとする大脳皮質において性ホルモンとレセプターの細胞死・生存による脳組織構築への役割を明らかにするため、レセプター蛋白の各ドメイン別のプローブと抗体を作成し、脳の発達過程において、さまざまなレセプター蛋白のアイソフォームの発現を追求した。また脳組織を培養し、培養環境を変化させてレセプター蛋白の発現や細胞死などの様相を検索することにより、生物個体が持つ内因性プログラムに対する外因子の影響の検討を行った。 エストロゲン、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイドレセプターのcDNAを制限酵素によってホルモン結合ドメイン、DNA結合ドメイン、全長の異なる組み合わせのDNAフラグメントに分け、グルタチオンSトランスフェラーゼとの融合蛋白を発現するpGEX-3Xプラスミッド内に、平滑末端結合により挿入した組換えベクターを用意した。できたプラスミッドを大腸菌にトランスフォームさせ、増殖させたのち融合蛋白を可溶化し、精製した。ファクターXによって目的とする蛋白を単離、精製ののちアジュバントを作り、ウサギを免疫した。抗体の力価検定にはウエスターンブロットやELISAで行い、アフィニティカラムで抗体の精製を行った。その結果、特異性と感受性のきわめて高い抗体が得られた。脳組織をこれらの抗体を用いる免疫組織化学法により染色すると、脳のさまざまな領域に陽性細胞が分布していた。免疫電子顕微鏡を用いると免疫陽性反応は核に限局していた。エストロゲンの突起伸長作用を直接確かめるために、視束前野神経細胞を分散培養し、培養液中にエストロゲンを投与する実験を行った。エストロゲンを投与された培養神経細胞は細胞骨格蛋白の免疫陽性の突起を顕著に伸ばし、エストロゲン受容体を有していることが明らかとなった。同時にバリコシティーの数も増加していた。突起の性状については、軸索、樹状突起の明確な区別は困難であった。このことは、はっきりした細胞突起極性を有する皮質ニューロンと大きく異なる点であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)