ヒトヘムオキシゲナーゼ遺伝子の熱ショックエレメントの機能の抑制
Project/Area Number |
07253201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 博美 東北大学, 医学部, 助教授 (60142931)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴原 茂樹 東北大学, 医学部, 教授 (70206142)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ヘムオキシゲナーゼ / 熱ショック / ストレス / サイレンサー / ヘム代謝 |
Research Abstract |
ヘムオキシゲナーゼ(HO)遺伝子の熱ショックエレメント(HSE)はラットでは機能しているのに対してヒトでは抑制されている。我々はヒトHO遺伝子HSEの下流に存在する28bpの配列が、HSEの機能を抑制するサイレンサー的な役割を持つことを明らかにした。さらに、我々はヒトHOのフォルボ-レエステルおよびカドミウムによる誘導に関与する機構を解明し、特にカドミウムに対するエレメントはメタロチオネインと全く異なっていることを明らかにした。興味深いことには、サイレンサー的機能を有するエレメントの存在によりカドミウム応答領域あるいはヘム応答領域を介したHOの誘導が熱ショックにより抑制され他。このような本領域を介した誘導の調節はヒトHOに特異的であり、ヒトへの進化の上で発熱時にはHOの産物であるビリベルジン、鉄、COの細胞内濃度が増加しないことが有利であったことを示唆している。 更に、HOのヘム(基質)や金属ポルフィリンによる誘導が、酸素センサー(ヘム)を介したエリスロポエチンの応答と類似することを既に報告している。ヘム代謝系ではHOだけではなく合成系のハウスキーピング型δ-アミノレブリン酸合成酵素(ALAS-N)や赤血球型ALAS(ALAS-E)もヘムによる調節を受けており、これらの蛋白質群は一つのグループに属する可能性がある。そこで我々は、こうした蛋白質群の転写活性化に関与する因子の検索を試み、共通の機構の存在の有無を確かめることとした。まずALAS-Eの発現を抑制しその細胞への影響を調べたところ、ヘム合成系酵素とグロビン並びに転写因子NF-E2の大サブユニット(p45)の発現抑制を認めた。現時点ではヘムがp45を介してこれらの蛋白質群の発現を調節していると考えている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)