酵母の接合因子情報伝達系におけるシャペロン蛋白の作用機構
Project/Area Number |
07253208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉本 勝則 名古屋大学, 理学部, 助手 (90192616)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 出芽酵母 / 情報伝達系 / シャペロン蛋白 / HSP40 |
Research Abstract |
細胞外情報を細胞内に伝達することは、細胞の増殖、分化、恒常性の維持にとって重要である。このような情報伝達系の一つとして出芽酵母においては、接合因子による情報伝達系が知られている。出芽酵母接合因子伝達系は、動物細胞における情報伝達系と同様に、7つの膜貫通ドメインを持つ接合因子受容体(STE2遺伝子によりコードされる)と三量体Gタンパク質(αサブユニットは、GPA1遺伝子によりコードされる)によって制御されている。この情報伝達系の脱感作に関与する因子を欠損した細胞では接合因子に対して超感受性となる。この脱感作の分子機構を明かにする目的で、刺激回復を大量発現すると促進する遺伝子のスクリーニングを行い、REF1遺伝子を単離した。遺伝学的解析からREF1はGタンパク質またはその上流さらに接合因子受容体の下流で作用し、接合因子情報伝達系を抑制する機能を持つ遺伝子であることが示された。またREF1の脱感作促進には、hsp70ファミリータンパク質が必要であった。塩基配列の決定からREF1遺伝子にコードされるタンパク質は、DnaJ(hsp40)ファミリーの一つであることが明かになった。また高等動物cDNAライブリーを用いて、出芽酵母接合因子伝達系の脱感作を促進する高等動物HSP40ホモログを単離した。このことは真核生物における情報伝達系においてHSP40が脱感作を促進する機構が保存されていることを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)