栄養飢餓ストレスにおける大腸菌DnaJシャペロンのアナログCbpAの分子機能
Project/Area Number |
07253209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上口 智治 名古屋大学, 農学部, 助手 (20232738)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 分子シャペロン / ストレス応答 / 栄養飢餓ストレス / DnaJ / CbpA / シグマ因子 / DnaK / H-NS |
Research Abstract |
I.DnaJアナログであるCbpAの機能解析 1)cbpAの欠失変異を構築し、その表現型を解析した。cbpAの単独変異は野生株同様の良好な生育を見せるが、cbpA/dnaJ二重変異株は生育可能温度領域が著しく狭く、高温感受性に加えて低温感受性を示す。さらにこの二重変異株は、セプタム形成異常に伴う細胞の伸張や、栄養源枯渇(炭素源)における生存率の低下などの表現型を示した。こうした表現型はdnaK欠失変異に特徴的に観察されるものと一致しており、CbpAとDnaJはDnaKと協調的に働くことで機能することを示唆している。 2)cbpA/dnaJ二重変異株の低温感受性を抑制する多コピーサプレッサーを分離したところ、rpoD遺伝子を得た。これは二重変異の示す低温感受性が熱ショックタンパク質の過剰生産によるものであり、主要シグマ因子の増産によってそれが競争的に阻害されるためであると解釈できる。 II.栄養飢餓ストレス応答機構の解明 1)栄養飢餓ストレス応答の正の制御因子であるシグマ因子(シグマS)の発現制御にH-NSが負の調節因子として機能していることを見いだした。H-NSは栄養豊富な環境ではシグマSの翻訳を抑え、またシグマSタンパク質の不安定化を引き起こす。hns変異株中ではシグマSの脱抑制が起こり、細胞は対数増殖期においてもあたかも栄養飢餓状態にあるような生理状態にあることを見いだした。従ってH-NSは、利用可能な栄養環境に応答して細胞の生理的状態をスイッチする機能のキ-分子であると考えられる。 2)シグマSの発現に関わる他の因子を検索し、一つの候補遺伝子を得た。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)