哺乳動物細胞におけるHSP70およびHSP40の分子シャペロン機能
Project/Area Number |
07253233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
大塚 健三 愛知県がんセンター, 放射線部, 主任研究員 (40150213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部 一史 愛知県がんセンター, 共通実験室, 室長 (30073133)
増田 彰 愛知県がんセンター. 超微形態学部, 主任研究員 (50157202)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | HSP40 / HSP70 / 分子シャペロン / protein folding |
Research Abstract |
平成7年度の研究成果 1)われわれが見い出した哺乳動物細胞の40-kDa熱ショック蛋白質、HSP40、はバクテリアのDnaJの相同体である。HSP40は細胞質においてHSP70と複合体を形成していることが免疫沈降法により示された。熱ショックに伴ってHSP40は核・核小体へ移行するが、その動態はHSP70のそれとほぼ同じである。このことからHSP40とHSP70は熱ショックによって一緒に核内に移行し(contraslocation)、同じ核小体に局在(colocalization)することがいくつかの哺乳動物細胞で示された。またHSP40とHSP70(誘導型)の合成・減衰の時間経過が、温熱耐性の発現・減衰とよく相関する。このことはHSP70だけでなくHSP40も温熱耐性のマーカーになりうるとともに、この両者のHSPが温熱耐性の発現に関与することが示唆された。 2)精製したHSP40とHSC70を用いて生化学的研究を行った。HSP40はHSC70のATPase活性を促進することができるが、この促進活性は45℃というストレス条件下でもっとも高かった。またHSP40とHSP70は協調的に働いて、変性蛋白質の凝集を抑制することができる。これらの結果は哺乳動物細胞におけるHSP70-HSP40シャペロン系の存在を示している。 3)ヒトHSP40遺伝子をクローニングした。HSP40遺伝子は3つのエキソンから構成されており、プロモーター領域には2つのheat shock element(HSE)が存在する。ルシフェラーゼをレポーター遺伝子としてプロモーター活性を調べたところ、HSP40の熱ショックによる発現はHSE依存的であった。このことはHSP40が真のHSPであることを示している。なおHSP40遺伝子はヒト染色体19p13.2に局在している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)