Project/Area Number |
07256101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉山 博之 九州大学, 理学部, 教授 (20124224)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
額田 敏秀 東京都精神医学総合研究所, 神経化学部門, 副参事研究員 (80189349)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | G蛋白質 / イノシトールリン脂質 / グルタミン酸受容体 / キメラ分子 / アフリカツメガエル卵母細胞 / フォスフォリパーゼC |
Research Abstract |
アフリカツメガエル卵母細胞において、GL1αおよびGL2αとよばれる相互にきわめて相同性の高い(アミノ酸ホモロジー83%)一対のGαタンパク質が、ともにメタボトロピック・グルタミン酸受容体と共役しながら、GL2αがフォスフォリパーゼC(PLC)を活性化するのに対し、GL1αは抑制することを我々は既に報告した。本研究では、この活性化/抑制の制御がGαタンパク質のどのような構造に由来してどのような仕組みで起こるのかを検討する目的で、両Gαタンパク質のキメラやミュータントGαタンパク質を遺伝子工学的方法によって作製し、アフリカツメガエル卵母細胞に発現してその生理活性を解析した。GL1α/GL2αキメラ10種類を作製し検討したところ、N末端側約3分の1の領域(アミノ酸残基1-87)がGL2α由来のキメラはPLCを活性化したがこの領域がGL1α由来のキメラは抑制すること、C末端領域がGL1αとGL2αのどちらに由来するかは活性化の有無と直接の対応はないこと、また、10種類のキメラの中に、GL2αと4アミノ酸残基が異なるのみであるにもかかわらずPLCを抑制するものがあること、が分かった。これらの4アミノ酸残基はいずれも上述N末端領域内にあった。これらの4アミノ酸残基を変異させたミュータント4種類を検討した結果、セリン59の残基が決定的に重要であり、GL2αのこの残基をGL1αの相当アミノ酸に変えるとPLC活性化は起きない ことが分かった。この残基は、Gαタンパク質中のリンカー領域と呼ばれている部分の真ん中に位置している。以上の結果から、PLC活性化反応にとってGαタンパク質のN末端領域やリンカー領域が重要な役割を果たしていることが分かった。
|