細胞質チロシンキナーゼp72^<syk>を介する細胞内情報伝達とG蛋白質
Project/Area Number |
07256210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山村 博平 神戸大学, 医学部, 教授 (90030882)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
定 清直 神戸大学, 医学部, 助手 (10273765)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | Syk / Lyn / チロシンキナーゼ / Grb2 / Shc / Src / small G蛋白質 |
Research Abstract |
我々の見い出したチロシンキナーゼ、Syk、は他の非受容体型チロシンキナーゼとは異なり細胞質に存在している。また1次構造上はSrc familyと異なりSH2を2つもちSH3を持たないこと、Src familyを負に制御するC末端のチロシン残基(QYQ配列)がないという特徴を有している。まず、SykからRas pathwayに至る経路でのadaptor分子Schに関して次のことが明らかになった。B cell receptor (BCR)からのシグナル伝達経路に於いて、LynとSykの2つのkinaseの欠損細胞を用いた解析から、PLCgのリン酸化とCa^<2+> mobilizationにSyk kinaseが関わっていることが既に明らかにされている。その下流にあるadaptor蛋白Shcもチロシンリン酸化され、同じくadaptor蛋白であるGrb2とassociationしてsmallGへsignalを伝達する。野生型とSyk欠損及びKyn欠損のPro-B細胞であるDT40細胞を用いてBCR刺激後のShcのリン酸化とGrb2との結合を調べたところSykとLynの両者のキナーゼ活性が必要であった。次にIga、SykとShcとの相互関係について調べたところShcとSykは刺激前から結合しており、同様の結果はShcとCD16/z/SykをCOS細胞にtransfectionした系でも確かめられた。またShcを直接リン酸化するのはLynよりもSykであることが示唆された、続いてIgaとShcとの関係について調べたところ、Shcはリン酸化されたIgaにも結合する事が明らかになった。7回膜貫通型受容体からSykへの活性化signalについて、SykはPAFやthrombin、TXA2、fMLPといったリガンドにより活性化を示し、fMLPとthrombinに関しては百日咳毒素によって一部抑制されることが明らかになったが、受容体とSykあるいはG蛋白質との相互関係については未だ明らかにはなっておらず、今後も研究を継続していく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)