G蛋白による単離神経細胞の薬物受容体及びイオンチャネル機能制御の分子機構
Project/Area Number |
07256212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
赤池 紀生 九州大学, 医学部, 教授 (30040182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 伸透 九州大学, 医学部, 助手 (90264043)
尾野 恭一 九州大学, 医学部, 講師 (70185635)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 背側交連核 / CTP結合蛋白 / ノルアドレナリン / セロトニン / PKA / PKC / クロストーク / 穿孔パッチクランプ法 |
Research Abstract |
ラット脊髄(L_5〜L_6とS_1〜S_2)中心管の部位近傍の背側交連核ニューロンは主に膀胱からの痛覚を中枢へ伝達する中継細胞である。本部位は青斑核からのノルアドレナリン(NA)の、また縫線核からのセロトニン(5-HT)の遠心性支配を受け、これら二つの化学物質は痛覚の緩和を行うことが以前より知られていたが、その機序は全く不明であった。よって本年度の主な研究の焦点はこれにおいた。2〜3週齢フットにより単離した背側交連核ニューロンの興奮性は、グリシリンによって強く抑制される。NAはα_2受容体を介して百日咳毒素感受性のG蛋白(Gi)を活性化、cAMPの産生を減少、PKAを抑制してグリシン応答を著明に増強した。一方、5-HTは5-HT_2受容体を介して百日咳毒素感受性のG蛋白(Gq)を活性化、DAGの産生をうながし、PKCを賦活してグリシン応答を増強した。NAのグリシン応答の増強はPKC増強又は抑制時にも同様に発現し、また5-HTによるグリシン応答の増強もPKAの活性、不活性化によって全く影響されなかった。すまわち、NAと5-HTはグリシン応答の増強という生理機能発現に関して協調的に細胞内でクロストークすることが明らかとなり、脊髄レベルによる鎮痛のメカニズムに新知見を加えることが出来た。 もう一つの新しい試みは、脳幹にあって自律神経機能を制御する節前神経細胞を逆行性に色素DiIで生きたままで染色し、これを単離した後ATPとAChの細胞外からの作用様式を検討し、ニコチン様受容体とP_<2x>受容体が機能時に共存することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)