NK1.1^+T細胞によるFas抗原を介した免疫制御機構
Project/Area Number |
07257203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
荒瀬 尚 千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | NK1.1^+T細胞 / NK細胞 / Fas-Fasリガンド / NKR-P1 / IL-4 / IFN-γ / CD3ζ鎖 / Fcレセプターγ鎖 |
Research Abstract |
我々は、NK1.1^+T細胞が恒常的にFasリガンドを発現することや、IL-4やIFN-γ等のリンフォカインを産生すること等から、免疫反応の制御細胞として、また、エフェクター細胞として重要であることを明らかにしてきた。さらに、本研究では、Fasリガンドを発現している細胞について解析を進めることにより、T細胞のみでなくNK細胞にも発現することを明らかにした(Arase et al.J.Exp.Med.1995)。特に、Fasリガンドの発現は、T細胞活性化と関連していることから、NK1.1^+T細胞の活性化機構の解明は、その機能を明らかにする上で重要である。そこで、NK1.1^+T細胞のT細胞抗原レセプター複合体の構造を解析することにより、通常のT細胞には、認められないCD3ζ鎖とFcRγ鎖の複合体が含まれており、通常のT細胞とは異なるシグナル伝達機構を持っていることを明らかにした。さらに、我々は作成したCD3ζ鎖およびFcRγ鎖欠損マウスを解析することにより、CD3ζ鎖がNK1.1^+TCRαβ^+T細胞の分化にポジティブシグナルを与える一方で、NK1.1^+TCRγδ^+T細胞の分化にネガティブシグナルを与えることを明らかにし、CD3ζ鎖の機能がNK1.1^+T細胞と通常のT細胞とでは異なること示した。(Arase et al.J.Exp.Med.1995)。一方、NK1.1抗原自体、特定の糖鎖を認識するNK細胞の抗原レセプターの一つであることが明らかになってきた。また、NK細胞からのIFN-γの産生は、腫瘍や感染防御の際に重要であると考えられている。そこで、NK1.1^+T細胞およびNK細胞におけるNK1.1分子の機能を解析すると、双方ともNK1.1刺激に対して高いIFN-γの産生を示すことが明らかになり、NK1.1.分子による抗原認識が重要な機能を担っていることが判明した。さらに、NK1.1刺激によるIFN-γの産生は、NK細胞からIFN-γの産生を誘導することで知られているIL-12非依存性であったことから、新たなIFN-γ産生経路して重要であることを明らかにした(Arase et al.J.Exp.Med.in press)。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)