ジーンターゲティングマウスを用いたメモリーB細胞生成機構の研究
Project/Area Number |
07257205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧 伸介 東京大学, 医学部(医), 講師 (50262027)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | メモリーB細胞 / アポトーシス / IRF-1 / インターフェロン / T細胞活性化 |
Research Abstract |
メモリーB細胞の生成に関わる細胞選択の過程に関わるリンパ球のアポトーシスに関するシンターフェロン(IFN)制御因子-1(IRF-1)の役割を、ジーンターゲティングによってIRF-1を欠損させた変異マウスを用いて解析した。該マウスより得た脾臓Tリンパ球を試験管内にて活性化し、X線等のDNA傷害を与える処理を行ったところ、野生型マウスより得たTリンパ球に比較してアポトーシスに対してより強い抵抗性を示した。また一方、やはりDNA損傷によるアポトーシスに関与していることが知られているp53遺伝子を欠損するマウスで同様な検討を行ったところ野生型マウスと比較してアポトーシスに差はなかった。さらに胸腺細胞のDNA損傷によるアポトーシスにおいてはIRF-1欠損マウスは野生型マウスと差がなく、p53欠損マウスでは抵抗性であった。以上をまとめると、T細胞のアポトーシスにおいては、発生段階によって異なるシグナル伝達経路が用いられており、脾臓T細胞においてはIRF-1が重要な役割を果たしていることが明らかになった。一方、B細胞はリポポリッサッカライドで活性化される際にIFN-γが共存するとその増殖が抑制されるが、IRF-1欠損マウス脾B細胞はIFN-γ処理に対し抵抗性を示し、野生型マウス由来のB細胞に比較して、同様の増殖阻害効果を得るためにおおよそ1000倍量のIFN-γを必要とした。従って、B細胞の増殖抑制におけるIFN-γのシグナル伝達にIRF-1が関与していると考えられる。当初計画した免疫グロブリントランスジェニックマウスとIRF-1、p53欠損マウスとの交配は現在進行中であり、本年度はそのメモリーB細胞生成の解析は行えなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)