Project/Area Number |
07257210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
岸 裕幸 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60186210)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | IMT-1 / ポジティブ選択 / T細胞 / H-Y抗原 / αβTCR / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
Tリンパ球の胸腺内での分化における胸腺細胞と胸腺ストローマ細胞の相互作用の果たす役割を解明するために、マウス胸腺細胞のサブポピュレーションに発現している細胞表面抗原、IMT-1抗原の解析を行なった。IMT-1抗原は胸腺細胞のサブポピュレーションに特異的に発現している。すなわちIMT-1抗原はCD4-8-DN胸腺細胞で初めて発現し、それ以降CD4+8+DP細胞まで発現しており、SP細胞へ分化すると細胞表面から消失する。DP胸腺細胞はポジティブ選択の結果SP胸腺細胞へと分化する。IMT-1抗原とT細胞の胸腺におけるポジティブ選択との関係を明らかにするために、我々は雄抗原(H-Y抗原)を認識するαβTCRトランスジェニックマウスを用いた。H-Y抗原特異的αβTCRトランスジェニックマウスにおいては、ポジティブ選択の結果、H-2Dbのバックグランドの雌マウスにおいてDP胸腺細胞がCD8+SP胸腺細胞へ分化する。H-2DdのバックグランドのマウスにおいてはTCRがMHC分子を認識しないため、ポジティブ選択が起こらない。αβTCRトランスジェニックマウスの胸腺におけるIMT-1抗原の発現を調べると、トランスジェニックのαβTCRに関してポジティブ選択が起こるH-2Dbのマウスにおいて、DP胸腺細胞におけるIMT-1抗原の発現が、H-2Ddのマウスに比べて減少していることが観察された。この結果は内因性のαβTCRを発現できないαβTCRトランスジェニックscidマウスにおいても観察された。これらの結果はポジティブ選択を誘導するシグナルによりIMT-1抗原の発現が制御される可能性あるいはIMT-1抗原がポジティブ選択に関与している可能性を示唆する。現在IMT-1抗原がT細胞の胸腺におけるポジティブ選択に関与しているかを検討している。
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