MHC非拘束性T細胞の抗原レセプターと認識抗原の研究
Project/Area Number |
07257212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
湊 長博 京都大学, 医学研究科, 教授 (40137716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 浩司 京都大学, 医学研究科, 助手 (80263094)
服部 雅一 京都大学, 医学研究科, 助手 (40211479)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | T細胞レセプター / 主要組織適合抗原 / 個体発生 / T細部亜群 |
Research Abstract |
(1)マウスT細胞レセプター(TCR)β鎖遺伝子の再構成と発現を、胎生期肝臓において詳細に解析した結果、胎生12-13日目にすべてのTCR遺伝子に先行してVβ_2遺伝子のみが選択的かつ一過性に発現されることが示された。さらに同遺伝子の配列解析の結果は、ほぼ100%我々がすでに報告したVβ_2/Dβ_<1.1>/Jβ_<2.6>から成るβ鎖と完全に同一であり、invariantβ鎖であった。ほぼ同時期にTCRα鎖についても、Vα_4/Jα_<26>から成る遺伝子の発現が認められた。以上の結果から、少なくとも遺伝子レベルでは、我々がこれまで報告してきた(Vβ_2/Vα_4)のセットから成るTCRが、個体発生上最も早期にその発現が認められるもので、胸腺組織の成熟に先行して胎生肝でおこるTCR遺伝子発現の第一波(the first wave)を成すことが強く示唆された。これが遺伝学的にプログラムされたものか、あるいは内在性の特定のリガンド(抗原)による選択の結果であるのかは、今後の検討課題として残された。 (2)正常マウスの腹腔内に、NK1^+CD4^-CD8^-形質のユニークなαβT細胞亜群の存在を確認した。同細胞をIL2によってクローン化して、その機能を解析した結果、αβTCR/CD3を介して特異的にBリンパ腫/ミエローマ細胞を認識して細胞障害活性を示すとともに、選択的にインターフェロンγを産生することが判明した。さらにそのTCRを介する抗原認識は、標的上の主要組織適合抗原(MHC)の存在に全く依存しないことも明らかとなった。以上より、これらのT細胞はMHC分子非依存性の抗原認識を示すTCRを保有していることがわかり、その対応抗原の同定が現在進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)